中小企業診断士の合格率とそこに入る為の"超"重要な情報

スーツ姿の男性の胸部姿。ネクタイを整える様子。

このシリーズは商社出身のSEALさんにご寄稿頂きました!

こんにちはSyurimpです。

久しぶりの「プロフェッショナルに訊いてみた」シリーズです。

前回は行政書士のプロフェッショナルsweetflowerさんに寄稿をお願いしまして、
行政書士試験の合格法などをシェア頂きました。

 

今回は、同じく士業の一つであります、
中小企業診断士」がテーマです。

  • そもそも中小企業診断士とはどういった職業なのか
  • どういった活躍が見込めて
  • どうやって試験に合格するのか

そういった情報を全3回に分けてお送りします。

 

中小企業診断士のプロフェッショナルに訊いてみました。
平成25年度中小企業診断士第二次試験合格証書

SEALさんは平成25年度の中小企業診断士試験を合格されています

この記事は、中小企業診断士の資格を有しているSEALさんにご寄稿いただきました。

SEALさんは商社出身で様々なバックグラウンドを経験されています。
この記事では、合格率をはじめ中小企業診断士試験の概要を解説いただいてます。

記事の最後には、SEALさんが心がけた試験対策メソッドや、
中小企業診断士の試験合格に役立つツールや教材の紹介をしております。
(ご興味ある方は当記事の最後で案内していますのでスクロールして下さい〜)

 

それでは、SEALさんよろしくお願いします^^

 

 

中小企業診断士資格試験の概要

初めまして。ご紹介に預かりましたSEALです。

全3回に渡り中小企業診断士の試験対策のエッセンスをお伝えします。
よろしくお願いします。

 

中小企業は我が国の企業の99.7%を占め、
常時雇用者の69.4%が働くなど、
我が国経済において中心的な役割を果たしています。

中小企業診断士は、
中小企業が元気であり続けるために
経営的視点から多面的にサポートするスキルを備えることを示す資格です。

産業構造の強化や地方創生の文脈から、
近年、中小企業診断士に対する期待は昨今高まる傾向にあります。

 

この記事では、
同試験の概要と試験合格に向けた取組について、ご紹介していきます。

 

試験から登録までの流れ

中小企業診断士試験は、
中小企業支援法第12条に基づく国家試験です。

中小企業診断士の試験機関である
一般社団法人中小企業診断士協会のホームページにおいて、
試験から登録までの流れが説明されています。

 

【参考リンク】
⇒一般社団法人中小企業診断士協会ホームページ(J-SMECA)

 

中小企業診断士になるためには、まず、当協会が実施する第1次試験に合格することが必要です。
第1次試験合格後、次の2つのうち、いずれかの方法により、中小企業診断士として登録されます。
(1)当協会が実施する第2次試験合格後、実務補習を修了するか、診断実務に従事する。
(2)中小企業基盤整備機構または登録養成機関が実施する養成課程を修了する。

引用元:J-SMECA どうしたら中小企業診断士になれるの? より

 

第一次試験

中小企業診断士になるのに必要な学識を
有しているかどうかを判定することを目的として、
企業経営に関する7科目について、
丸2日間にわたって筆記試験(多肢選択式)が行われます。

試験の頻度

試験の頻度は年に1回で、
例年、8月上旬の土曜日・日曜日の2日間で行われます。

試験科目と時間、配点

試験科目と時間、配点は以下の通りです。

 

科目時間配点
A経済学・経済政策60分100
B財務・会計60分100
C企業経営理論90分100
D運営管理( オペレーション・マネジメント )90分100
E経営法務60分100
F経営情報システム60分100
G中小企業経営・中小企業政策90分100

 

合格基準

合格基準は、以下の通り定められています。

 

(1) 第1次試験の合格基準は、総点数の 60% 以上であって、
かつ 1科目でも満点の 40% 未満のないことを基準とし、
試験委員会が相当と認めた得点比率とします。

(2) 科目合格基準は、満点の60%を基準として、
試験委員会が相当と認めた得点比率とします。

引用元:J-SMECA 試験に関するよくある質問(FAQ) より

 

科目合格制度について

尚、「科目合格」というユニークな制度が設けられています。

一部の科目だけに合格した場合は、
翌年度及び翌々年度の第1次試験を受験する際、
受験者からの申請により当該科目が免除されます。

3年間で 7科目すべての科目に合格すれば第1次試験合格となり、
第2次試験が受験できます。科目合格の有効期間は3年間です。

 

受験手数料

受験手数料は13,000円です。

 

第二次試験

中小企業診断士になるのに必要な
応用能力を有しているかどうかを判定することを目的として、
丸1日間にわたって筆記試験(記述式)が行われます。

筆記試験の合格者は、
最終試験である口述試験を受験する資格を得ます。

口述試験もパスする事で、
晴れて念願の中小企業診断士の肩書を手にします。

試験の頻度

試験の頻度は年に1回で、
例年、筆記試験は10月、口述試験は12月に実施されます。

試験科目と時間、配点

 

科目時間配点
A中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ80分100
B中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ80分100
C中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ80分100
D中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ80分100

 

合格基準

合格基準は、以下の通り定められています。

 

第2次試験の合格基準は、筆記試験における総点数の60%以上であって、
かつ1科目でも満点の40%未満がなく、
口述試験における評定が60%以上であることを基準とします。

引用元:J-SMECA 試験に関するよくある質問(FAQ) より

 

尚、第1次試験で採用されている「科目合格」の制度は、
第2次試験には存在しません。

 

受験手数料

受験手数料は17,200円です。

 

より詳細がお知りになりたい方は、
一般社団法人中小企業診断士協会ホームページをご覧ください。

 

中小企業診断士試験の受験者数と合格率

平成28年度の受験者数と合格率を見ていきましょう。

 

第1次試験の受験者数が19,444名、合格率が17.7%です。
第2次試験の受験者数が4,539名、合格率が19.2%となっています。

 

合格者の7割程度が民間企業の社員です。

また、女性比率は1割未満で男性に人気の資格となっています。

 

中小企業診断士が備えるスキル・知識

 

中小企業診断士という国家資格を取得すると、
具体的にどのようなスキル・知識が身に付くのでしょうか。

一言で言えば、
中小企業の経営支援を行うために必要なスキル・知識です。

第1次試験の科目に従い見ていくと、
いかに幅広い分野の知識を求められているかおわかりいただけるかと思います。

 

◎経済学・経済政策

マクロ経済学(金融財政と国際経済学を含む)と
ミクロ経済学の2つの領域に分かれ、
経済学全般の基礎的諸概念や分析ツールが習得できます。

 

◎財務・会計

制度会計はもちろんのこと、
企業の公表する損益計算書や貸借対照表などの財務諸表から、
当該企業の活動状況を読み取る、
管理会計の技法を中心に習得できます。

 

◎企業経営理論

SWOT分析や5F分析のフレームワークなど、
経営学の基礎理論を習得できます。

 

◎運営管理(オペレーション・マネジメント)

主に製造業事業者を想定した工場などの
業務ラインの運営理論を習得できます。

 

◎経営法務

会社法から企業買収や合併・分割など、
企業経営に関わる法務知識が習得できます。

 

◎経営情報システム

経営戦略に関わるITシステム・スキルの知識が習得できます。

 

◎中小企業経営・中小企業政策

日本の中小企業を取り巻く環境や国や自治体の支援制度の知識を習得できます。

 

今後、ますます中小企業診断士が重宝される理由

中小企業診断士資格試験を通じて習得できる
"スキル・知識の幅広さ"はご理解いただけたかと思います。

ここでは、そうしたスキル・知識が
今後ますます求められることをご紹介します。

 

昨今の政治による
財政・金融政策に対する期待は根強いものがありますが、
私たち民間人にも日本経済を元気にするためにできることがあります。

 

それは、事業を通じて新しい価値を生み出すことです。

 

日本は今、労働人口減少、
高齢化率の上昇の真っただ中にある一方で、
アジア諸国の経済発展とグローバル化の進行により、
企業の事業環境はますます厳しい状況に晒されています。

 

この厳しい環境を勝ち抜くために必要なのは、
停滞することなく、
常に新しい価値をもたらす事業を生み出すことです。

 

日本の経済を下支えする企業が次なる一歩を踏み出すために、
ファイナンス、マクロ経済学や財務会計まで幅広い知識を有し、
変化する時代の経営判断に貢献できる人材、
すなわち中小企業診断士人材の活躍が求められ続けていくことでしょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

合格基準を把握する事の大切さ

SEALさん、中小企業診断士の試験の解説
どうもありがとうございました(*^^*)

 

少し硬めの内容ですが、
中小企業診断士試験を突破する上で、
試験概要の把握は大事になってきます。

 

こうした概要的なものは、
オフィシャルサイトでも提供されています。

ただし、
いかんせん"オフィシャル"なもんですから、
何もかもが事細かに綴られていて、
情報の取捨選択がされていません。

 

そういった意味では、
中小企業診断士試験に合格された方(ここではSEALさん)
のフィルターを通した試験概要の情報は、
想像以上に価値があると思います。

特に、合格率、試験の合格基準の実態を把握する事で、
試験突破の為の勉強方法を逆算で求めることができますね。

 

SEALさんの理路整然とした語り口が、
ちょっと羨ましく感じたSyurimpなのでした^^;

 

次回は、中小企業診断士の試験合格に向けて
SEALさんが実際に取り組んだ勉強方法やマインドをシェア致します。

 

それでは、ありがとうございました!

 

中小企業診断士のプロフェッショナルに訊いてみた
平成25年度中小企業診断士第二次試験合格証書

SEALさんの診断士合格証書

商社出身で中小企業診断士の資格所有者のSEALさんに寄稿頂いた記事
(全3回)です。


スーツ姿の男性の胸部姿。ネクタイを整える様子。

第一回(今読んでいる記事):中小企業診断士試験の合格率と診断士が重宝される理由

英語のビジネス新聞を開いているビジネスマン

第二回:中小企業診断士が活躍するフィールドと試験突破のコツについて

スーツ姿の人がタブレットを胸元で差し出している

第三回:通勤講座の中小企業診断士講座を有効活用するには?


中小企業診断士の取得を目指す方は全て読んでおいて損はないです
(*´∀`)

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