- インバウンド旅行とアウトバウンド旅行の違いを知りたいタビ人!
- 通訳案内士の資格情報をざっくばらんに調べているタビ人!
- 通訳案内士の一次試験二次試験の合格率の秘密を知りたいタビ人!
2020年の東京オリンピックでインバウンド観光が盛り上がってますが、そんな中で活躍する職業(資格)のひとつが「通訳案内士」です。
通訳案内士とは、「観光客に対して外国語通訳及び観光案内を行う」為に必要な資格が通訳案内士です。外国人観光客を相手にするプロの観光ガイドと思ってもらえばOK!てな訳で、これから需要が伸びてきそうな通訳案内士を調べていきますよ〜(*^^*)
※最新の情報は、通訳案内士の試験を運営する「日本政府観光局(JNTO)」H28年度のガイドラインより誰でも閲覧可能です。
インバウンドとアウトバウンド
まず、通訳案内士を知る前におさえたい言葉があります。インバウンド(inbound)とアウトバウンド(outbound)です。
- インバウンド・・・訪日外国人旅行のこと。外国人が日本に来て観光する事
- アウトバウンド・・・自国から海外へ旅行する事。インバウンドの対になる概念
通訳案内士は、「インバウンド旅行」をサポートする資格やお仕事になります。日本に来てくれた観光客を外国語で案内するのですからね。
アウトバウンド旅行をサポートするお仕事や資格には、「旅行業務取扱管理者」や「旅行管理主任者(ツアーコンダクター)」といったものがあります。
この記事は、通訳案内士のお話(=インバウンド旅行)になります。アウトバウンド旅行の知識は上記リンクからご覧くださいm(_ _)m
インバウンドかアウトバウンドかで、お仕事をする場所もそうですが、仕事の基になる動機の源泉も大きく異なってきます。
今の自分が旅行に対してどういったアプローチをしていきたいかを考えるのに、参考になる概念ですので覚えておきましょう!
通訳案内士の概要【そもそも何ぞやという方向けに】
通訳案内士の概要を話したいのですが
(´・ω・`)。。。。。。
形式ばった知識は、この資格を監督している団体や、名物ウィキペディア先生が詳しく話してますので、、、、投げちゃいます。
というと皆さんから愛のムチを頂きかねないので、要点だけお話しますね(*´ω`*)。もう知ってる方は、スクロールして次の内容へお進みくださいませ(`・ω・´)ゞ
さて、おさらいですが、通訳案内士は試験の名前でもあり資格の名前でもあります。
日本政府観光局(JNTO)が実施する試験に受けて合格して、都道府県に通訳案内士として登録を終えれば晴れてあなたも通訳案内士です!
2015年4月1日現在の登録者数は19,033人に達しています。〜中略〜2015年度通訳案内士試験には、2,015人が合格しました。
東京五輪が決まって外国人観光客はこれから100%増えます!
この資格の需要も高まっていて、2015年度の受験者数は前年度に比べ77%増えたそうですね。
通訳案内士は、外国人を ”外国語” で通訳や観光案内する時に必要な資格ですが、その外国語が以下10種類です。
- 英語
- 中国語
- 韓国語
- フランス語
- スペイン語
- ドイツ語
- イタリア語
- ポルトガル語
- ロシア語
- タイ語
ですので、これらの外国語を用いて有償(ビジネスとして)で観光客に通訳や観光案内をする場合は、通訳案内士が必要です(くどいくらい何度も言ってます・ω・)
それぞれの外国語で、一次試験の難易度が決まってきます。どの言語の通訳案内士の試験を受験するかで今後の試験対策の道筋がみえてきますね。(次のサブタイトルで解説します)
通訳案内士の公式な情報は、日本政府観光局のホームページの他に、通訳案内士の公式Facebookページで入手することになります。
JNTO主催の通訳案内士セミナーなどの情報があります。
通訳案内士は合格率にバラつきがある?
さて、気になるのが通訳案内士の難易度です。こちらも日本政府観光局(JNTO)のページにありますので、それを基に簡単にまとめてみます。
通訳案内士 年度別の合格率
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
H23年 | 5485人 | 16.3% |
H24年 | 5000人 | 14.3% |
H25年 | 4706人 | 25.5% |
H26年 | 7290人 | 22.7% |
H27年 | 10975人 | 19.3% |
東京オリンピックが決まったH26年(2014年)から一気に受験者が増えていますね。おそらく、2020年までは右肩上がりではないでしょうか。
表の受験者数と合格率は、先ほど紹介した全ての外国語の試験の数字になります。一番需要があるのが「英語」。続いて「中国語」となっています。
ここで、「英語」のデータを抽出してみましょう。
通訳案内士【英語】年度別の合格率
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
H23年 | 3197人 | 14.6% |
H24年 | 2991人 | 13.3% |
H25年 | 2885人 | 30.9% |
H26年 | 5352人 | 26.6% |
H27年 | 8491人 | 21.5% |
ここ5年間では、全体の6割が「英語」を選択しています。さすがワールドワイドな外国語(`・ω・´)ゞ
英語に限らず、全ての外国語でいえるのですが、試験年度によって合格率のブレが激しいです。しこたま勉強しても、運がいい年わるい年がありそうなのが、受験者側にとってはツラい所です。
実際の平均点が、合格基準点から著しく乖離した科目については、当該科目の試験委員と試験実施事務局から構成される検討会を開催する。
その結果、必要があると判断された場合には、合格基準の事後的な調整を行う。この調整は、平均点の乖離度及び得点分布を考慮して行う。
最新ガイドラインの一部引用ですが、合格点と平均点の乖離が激しければ点数が調整されると書いてあります。もう少し、難易度のバランスが均衡取れると受験者としては対策が施しやすいかもですね。。
紹介した英語以外の外国語の合格率をチェックはこちらのページから確認できます。まぁ、上の表とだいたい同じデータしか用意されていません。
分析を深めたい場合は、具体的な試験内容を紐解いていく必要があります。Syurimp的には2点あると感じました↓
一次試験の難易度が合格率を大きく左右する
ひとつ目が一次試験です。
通訳案内士には筆記による1次試験と、それに合格した方のみ口述試験(2次試験)があります。1次試験で出題される4科目がコチラです。
- 外国語
- 日本地理
- 日本歴史
- 産業、経済、政治及び文化に関する一般常識
先ほど説明した通り、英語の通訳ガイドをしたいなら、1.外国語は英語になります。はじめの方にリストアップした10の外国語から選択できます。
通訳案内士の資格を取ったからって、どんな外国語でも使っていいとはならないんですよねぇ(*´ω`*)
あ、ちなみに、外国語以外の2~4番の科目は全てマークシート方式の日本語で出題されます。
ただし、1.外国語だけは、言語によって出題方式がマークシート式か記述式かで異なります。
通訳案内士 一次試験の出題形式(H27年度)
出題方式 | 該当言語 |
---|---|
マークシート式 | 英語 |
マークシート&記述式 | 中国語、韓国語 |
記述式 | フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語 |
H27年度の一次試験では、英語のみ全てマークシート方式で出題されています。勉強のやり方にもよりますが、一般的にマークシートよりも記述式が難しい印象を持ってしまいますね。
注意点は、年度によって出題形式が変わる可能性がある事です。今まで英語はマークシートと記述式が混ざっていたのですが、H27年度の問題ではマークシート方式の一択になりました。
(勝手な推測ですが、これはオリンピックに向けたインバウンド観光の人材増強を目的がウラにありそうな気がします・ω・)
とは言え、出題方式がいきなり変更になる可能性はゼロではありません。大学センター試験の様にマークシートの試験対策ばかりにエネルギーを注いでしまって、「今年は記述式でした(テヘペロ)」なんて言われたらお先真っ暗です(´・ω・`)
ちなみに、最新の試験ガイドライン(H28年4月改正)に、一次試験の外国語の試験形式についての言及がありました。
言語によっては、完全な多肢選択式(マークシート方式)または、多肢選択式及び記述式の組み合わせによる出題とする。
後者の場合、和文外国語訳問題1題、外国語に5よる説明問題1題は記述式により出題するものとする。
ただし、このガイドラインは通訳案内士試験の全般的な内容になります。このガイドラインでは各言語の出題形式が指定されていないので、年度によって変わる可能性があります。
H28年度(2016年)の試験概要は4月下旬の公開予定です(オタノシミニ!)
例え、全てマークシート式の問題に決まっても、記述式の対策もした方が無難ですね。マークシートにも記述式の問題にも対応できる勉強が必要でしょう。JNTOでは、過去問をオンラインでアップしてますので、試しに解いてみて今の力量を試してはどうでしょう!
皆が解いてる問題集はどれ?
こちらは通訳案内士の問題集のAmazonランキングがです。ただし、今のところレビューが少ないので、どのテキストがどんな役割で、判りやすいのかどうか。そういった情報が口コミから入手するのが難しいです。
ランキング1位の問題集も時期によってコロコロ変わりますね。
自分が確認した時は、こちらの書籍がランキング1位でした。
一次試験の、日本地理・日本歴史・一般常識の問題集ですね。問題集の種類は、「英語や中国語の外国語対策」と「地理、歴史、一般常識を一冊にまとめたもの」に分けられているなぁという印象です。
まだ受験者数が少ないニッチな外国語(タイ語、ポルトガル語、ロシア語、イタリア語あたり)は対策本も少ないです。
この資格は、語学を通じて外国人とコミュニケーションのお仕事をされたい方が主に取得されています。ただ、どんなに語学に自信があっても、地理や歴史、一般常識に疎ければ合格できません。
なぜなら、全ての科目で合格基準点超えがマストだからです。
- 外国語・・・70%
- 日本地理・・・70%
- 日本歴史・・・70%
- 産業、経済、政治及び文化に関する一般常識・・・60%
最新ガイドラインによれば、一般常識は6割、それ以外は全て7割の正答率が必要です。なので、どの科目も満遍なく頭に入れないといけませんね。
そのハードルをショートカット出来るのが「免除申請」です。意外な資格が効果を発揮したりするので、ひと通り確認しましょう!